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  • 【初心者必見】運動初心者が最初にやるべき5種目!簡単・手軽・楽な運動を選ぼう【プロトレーナーが解説】

    【初心者必見】運動初心者が最初にやるべき5種目!簡単・手軽・楽な運動を選ぼう【プロトレーナーが解説】


    こんにちは、みのっちくらぶです。
    今回は、「運動初心者が最初にやるべき種目」についてお伝えしていきます。

    運動始めよう!痩せよう!と決意しても、いざ実行しようとなると「でも、何から始めたらいいんやろ?」となります。
    ここが、初心者の最初の壁になります。

    運動初心者が、最初にやるべき目的は、運動できる体をつくろうです。
    つまり、まずは運動習慣を身に付けるということです。

    生徒

    でも、運動習慣を身に付ける種目なんて、わかりません。。。



    正直、運動の種目なんて数が多すぎるので選べないですよね。
    ポイントは「継続できるか種目かどうか」です。
    要は、「これなら自分にもできる!」というのが大事になります。


    その点を踏まえた上で、現役トレーナーがオススメする種目を厳選します。

    最初の壁をサクッと乗り越えちゃいましょう!



    本記事のテーマ

    1.運動初心者は、何から始めたらいいのか
    2.初心者(運動未経験)でもできるのだろうか



    こんな方を対象に、簡単にご説明いたします。

    それでは、早速いきましょう。


    初心者が最初にやるべき5種目



    運動初心者が最初にやるべき種目は、以下のとおり。


    1. ウォーキング
    2. スクワット
    3. 腹筋
    4. ヒップリフト(お尻上げ運動)
    5. キャット&ドッグ(背骨の柔軟運動)



    これをひとつずつ、強度や負荷も設定して解説しますね。

    ウォーキング

    まず簡単に行えるのが、ウォーキング。これは、運動の中でもっとも手軽に行える種目。
    下半身を動かすことで、人間の大きな筋肉を利用するため、その分消費エネルギーも大きくなります。
    そしてなにより、歩く力は何歳になっても必要です。年齢を重ねても自分の足で歩けることは、本当に大事なこと。いつまでも自分で外出できる下半身の力を、ウォーキングで身に付けましょう。


    負荷の目安は、

    • 1回で10分~20分
    • 週に1~2回
    • 速度はふつう
    • 平坦なコース



    1ヶ月ほど継続して慣れてきたら、徐々に負荷を上げていこう。
    負荷の上げ方として、

    • 1回で30分~60分
    • 週に2~3回
    • 早歩き
    • 坂道や階段のあるコース



    その他の負荷の上げ方として、歩幅をおおきくする・腕をふる・などを行うことで、より消費エネルギーが多くなります。

    【注意】最初から、階段や坂道コースを選ぶと、足の負担が大きくなり痛みが出やすいのでやめましょう。痛みが出た場合は、スピードを落としたり、時間を短くして負荷を下げましょう。



    スクワット

    下半身の筋トレといえば「スクワット」。これは誰もが最初に思い浮かびそうな、筋トレの王道種目です。
    スクワットの良いところは、知ってる人も多く、場所を選ばず簡単・手軽に行えるところ。道具も使わず、自宅でも下半身をしっかり鍛えることができます。コスパがかなり良い種目です。
    そして、下半身全部の筋肉を使うため、消費エネルギーは大きくなります。

    方法については、YouTubeでご確認ください。



    負荷の目安は、

    • 1セット20回
    • 1日に1セット
    • 週に2~3回
    • 膝の曲げ角度は約45°
    • 動作速度は「3秒でおろし、3秒であげる」



    1ヶ月ほど継続して慣れてきたら、徐々に負荷を上げていこう。
    負荷の上げ方として、

    • 1セット50~100回
    • 1日に2セット
    • 週に3~5回
    • 膝の曲げ角度は約90°~120°
    • 動作は速度は速めにテンポ良く



    その他の負荷の上げ方として、ダンベルや重りになるものを持って行うと、より筋肉を鍛えることができます。

    【注意】膝や股関節に痛みのある方は、痛みの出ない膝の曲げ角度と回数で行って下さい。軽めの負荷で行っても痛みが出る場合は、中止して下さい。



    腹筋

    こちらもトレーニングの王道です。
    腹筋といえど種類がたくさんありますが、初心者が最初に行うのが、いわゆる「上体起こし」。
    しかし、ふつうの上体起こしは難しいため、少し方法をアレンジします。

    方法については、YouTubeでご確認ください。



    負荷の目安は、

    • 1セット10回
    • 1日に1セット
    • 週に2~3回
    • 動作は、体を後ろに倒して3秒キープ



    腹筋も慣れてきたら負荷を上げていこう。
    負荷の上げ方としては、

    • 1セット20~50回
    • 1日2~3セット
    • 週に3~5回
    • 動作速度は同じ



    その他にも、手の位置を変えるだけでも負荷を上げられます
    負荷の低い順に、両手を胸でクロス→頭のうしろで組む→バンザイする。
    みたいな感じです。

    【注意】腰が痛くなったら負荷を下げるか、中止して下さい。痛みがでないようなフォームを動画で解説してますので、もう一度ご自身のフォームをご確認ください。



    ヒップリフト(お尻上げ運動)

    これは、いわゆる「お尻上げ運動」です。
    お尻の筋肉は、歩くときや階段を上がるときにすごく重要な筋肉です。
    このお尻の筋力が低下してくると、上記の動作に支障をきたします。
    「最近、階段がしんどいなぁ...」なんてのも、このお尻の筋力が低下してるせいでもあります

    方法については、YouTubeでご確認ください。



    負荷の目安は、

    • 1セット20回
    • 1日に1セット
    • 週に2回



    この運動の負荷の上げ方は、

    • 1セット30回
    • 1日に2~3セット
    • 週に3~5回



    その他の負荷の上げ方や動作の注意点は、動画で解説してますのでご確認ください。

    キャット&ドッグ(背骨の柔軟運動)

    急にユニークな名前のトレーニングが出てきましたね。猫と犬?...。笑
    動きが猫と犬に似ているから、そう呼ばれています。
    でもこの運動、めっちゃ大事なんです。私的にオススメです。
    これは、背骨の柔軟性を出す運動です。なぜ、これが大事なのか?

    大人になると姿勢が悪くなり、猫背になりやすくなります。
    猫背になってくると、背中の筋肉が硬くなり、肩こりや腰痛の原因にもつながります
    そのため、この背中の筋肉の硬さを解消するのが「キャット&ドッグ」ということになります。

    方法は、YouTubeでご確認下さい。



    負荷の目安は、

    • 1セット10往復
    • 1日に1~2セット
    • 週に2~3回
    • 動作はゆっくり大きく



    これは筋トレではありませんので、負荷の上げ下げはありません。
    速く動かすというよりも、大きく動かすことに意識をおいてください。

    【注意】腰に痛みが出る場合は、痛くない範囲で動かすか、中止してください。
    特に、腰を反るときに、やりすぎると負担になりますのでご注意ください。



    運動初心者が種目を選ぶときの3つのポイント


    オススメする運動を5種目お伝えしましたが、上記以外の運動を行っても問題ありません。
    ただ、「継続できるかどうか」が大きなカギになります。
    継続できるかどうかは「これなら続けれる!」と思うものを行う必要があります。
    そういった意味で種目を選ぶときのポイントを3つに絞りました。

    1. 簡単に再現できる
    2. 手軽に行える
    3. 体力・筋力的にしんどくない



    このようなキーワードをポイントに、種目を選ぶといいでしょう。
    どういうことか、簡単にご説明します。

    簡単に再現できる

    運動初心者が最初に思うのが「自分にもできるんかな?」です。
    今まで運動してなかったので、不安になってしまうのも当然のこと。
    そこで大事なのが「これならできそう」「自分にもできた」という感情になります。
    逆に、複雑な動きになると、考えることが多くてしんどくなり、モチベーションも下がります。
    なので、パッと見て自分にもできるかどうか、簡単に再現できるかどうか、で種目を選ぶと良いでしょう。

    手軽に行える

    場所を選ばず、道具も使わず、手軽にすぐ行えるのがオススメです。
    例えば、ジムに行かないとけなかったり、道具を揃えないといけなかったりすると、運動を始めるまでにタイムラグができます。
    それに道具を揃えるのがめんどくさくなって、せっかくやる気になった意欲も、低下していきます。
    通販で購入したが、届いた時にはやる気なくなって、箱も開けずに放置してる...
    こんな経験ありませんか?笑
    つまり、タイムラグがあると意欲低下につながるので、手軽にすぐその場で行える種目を選ぶと良いでしょう。

    体力・筋力的にしんどくない

    そもそも、しんどい事はしたくないのが人の欲。
    運動もしなくていいなら、それに越したことはないと思いますよね?
    それに運動を始めたばかりのときは、体力も筋力もありません。
    そのため、しんどすぎる負荷で行うと楽したい気持ちとのギャップが大きすぎて、ストレスになり挫折してしまいます。
    なので、最初のうちはあまり欲望とのギャップが大きくならないよう、楽に行える種目を選ぶと良いでしょう。
    継続していれば、筋力も体力も増え、もう少し頑張れるようになりますから。


    その他

    とはいえ、どの種目しようか決められない方のために、スクワットチャレンジをご用意しておきました。
    どれから始めようか悩んでる方は、是非こちらのトレーニングから始めましょう。
    自宅で手軽にサクッとできちゃいます。
    わたしも実際にやってますので、一緒に頑張ってみましょう!



    さいごに

    今回、初心者が最初にやるべき種目について解説しました。目的は、まずは運動習慣を身に付け、運動できる体をつくろう。最初は運動できるほどの筋力がまだないため、いきなり高負荷なメニューをすると体に痛みを感じてしまいます。なので、焦らず、無理をせず、徐々に体を慣らしていきましょう。

    種目を選ぶポイントは、継続できる種目かどうか。つまり、これなら自分にもできると思えるかどうか。この気持ちが自信となり、継続できるモチベーションにもなります。複雑な種目やしんどすぎる種目は、挫折する確率が高くなります。なので、初めのうちは継続できることを優先して考えることが大事になります。別の記事で、「無理なく効果的にダイエットする方法」について解説しています。ここには、継続するために大事なポイントを解説してますので、あわせて参考にしてみてください。

    少し運動に興味を持った方は、YouTubeチャンネル「運動ソムリエみのっち」でもワークアウトを実施していますので、ぜひチャレンジしてみてください!


    以上、みのっちくらぶでした。

  • 【トレーナーが解説】1から学ぶウォーミングアップの目的と効果【初心者のための基礎知識】

    【トレーナーが解説】1から学ぶウォーミングアップの目的と効果【初心者のための基礎知識】

    こんにちは、みのっちくらぶです。今回は、「ウォーミングアップ(以下、アップ)の重要性」ということにフォーカスしてお話していきます。スポーツの世界ではもちろんのこと、他にも筋トレ時や、運動会、体育の授業前やラジオ体操なんかもその一種です。認知度としては広いが、実際に運動前に実施している人は多くない。なぜ、ウォーミングアップは必要なのかを解説していきます。

    本記事のテーマ

    1.アップの目的や重要性を理解しよう
    2.アップによる効果や体への影響を理解しよう


    では、早速本題に入っていきますね。

    アップの目的を理解しよう【なぜ重要なのか?】

    アップの目的

    アップの目的は、ズバリ「体をスムーズに動かせるようになるため」です。
    本練習や試合で体がスムーズに動くようにするために必要な準備運動です。
    スムーズに体を動かせるようになることによって、「ケガの予防」と「パフォーマンスの向上」につながります。

    筋肉は輪ゴムのような性質であり、伸びたり縮んだりします。
    体を動かすということは、筋肉を伸ばしたり縮めたりしていることなのですが、どちらかというと「筋肉の伸び」の方が悪い感じです。
    本来は、体を大きく動かせるほどパフォーマンスは上がりますが、筋肉の伸びが足りないから体を大きく動かすことができない。
    だからパフォーマンスが出せない。発揮できない。

    なので、その「筋肉の伸び」が高まるようにアップは行わなければなりません
    そのために重要なのが「体を温める」ということです。
    つまり、「体温を上げる」(Warm:温める、Up:上げる)です。
    体温が上昇する→筋肉の伸びが高まる→体がスムーズかつ大きく動く→結果的にパフォーマンスが大きく発揮できる。だから筋トレなどの効果も高まるということです。

    練習では上手くプレーできるのに、試合では自分の力を発揮できなかった。そんな選手は大半です。
    本番で力を出せないのは、メンタル・周囲の環境・相手との相性、など様々な要因はありますが、アップ不足で力が出せないのは、ただの準備不足です。そして、急に激しい筋トレをして体を痛めてしまうのも危険かつ、筋トレ効果も低いので注意しておきましょう。

    アップをすることによる身体的影響【効果】


    アップを行うことにより、以下のような効果が現れます。

    1. 体温と筋温の上昇
    2. 心拍数の増加
    3. 柔軟性の増大
    4. 神経・筋伝達の促通

    体温と筋温の上昇

    体を動かすことにより、体から熱エネルギーが発生します。この熱エネルギーの発生により、体温と筋温が上昇する。実は体には、体温だけでなく、筋温(筋肉の温度)というのも存在します。

    体温が上昇しただけでは、筋温までしっかり上がってるとは限りません。そのため、練習や試合に入る前は、その競技で主に使う部位の筋温を上昇させる必要があります。野球選手で例えるなら、ランニングやダッシュしただけで、投球に必要な肩が温まるか?投げれるようになるか?ということです。つまり、本練習や試合に入る前は必ず専門的な練習(野球だとキャッチボール)をして、競技で主に使用する部位の筋温を上昇させることが重要となります。

    ストレッチなどによる柔軟性の向上の重要性については、「ストレッチングの効果(e-ヘルス)」を参考にしてみてください。

    心拍数の増加

    アップで体を動かすことによって、心拍数が増加します。
    心拍数は、文字通り「心臓の拍動回数」です。つまり、ドクンッドクンッ、の回数です。
    この心拍数が上がることで、全身を流れる血流量が増えます。
    血流量が増えると体温と筋温が上昇するため、さらに全身が温かくなってきます
    運動して体が温まると、手足が冷えてたのが温かくなったというのはこういうことですね。

    柔軟性の増大【関節可動域の拡大】

    心拍数が上がり、体温や筋温が上昇すると、筋肉の柔軟性が増加する。
    筋肉の柔軟性が増加すると、体が大きく動かせるようになる(関節可動域の拡大)。
    例えば、肩が上がりやすくなる、開脚がしやすくなる、足を大きく前に出せるようになる、など。
    余談ですが、関節可動域の拡大には、その他にも腱や靭帯の伸張性とも関係しています。
    この柔軟性の増大は、しっかりアップを行った選手ほど高く、スキルが高い選手ほどしっかり柔軟性を高めてからプレーに入る傾向にあります

    神経・筋伝達の促進

    アップを行うことによって、筋肉の伸び縮みの反応速度を高めることができる。
    筋肉は脳から命令が下り、神経を介して筋肉を動かす。この神経の伝達速度が速いほど、筋肉の収縮も早くなり、結果的に体もより素早く動かすことができる。
    イメージとしては、朝起きたばかりやリラックスして落ち着ている時などは、とっさの動きができないですよね。これは脳の興奮レベルが低いため、神経の伝達速度も遅いからです。
    なので、これから練習や試合を行うという時は素早い動きが求められるため、しっかりアップを行い脳の興奮レベルを上げ、体を素早く動けるようにすることが重要である。


    このように、アップをすることで上記のような身体的反応が出ることによって、結果的にスムーズに体が動くようになる。
    そして、それが最終的にパフォーマンスの向上とケガの予防につながるというわけです。

    ウォーミングアップの種類【方法】


    ウォーミングアップにはいくつかの種類(方法)があり、競技や状況などに応じて選択する必要があります。

    1. パッシブ(他動的)ウォーミングアップ
    2. アクティブ(活動的)ウォーミングアップ
    3. 一般的ウォーミングアップ
    4. 専門的ウォーミングアップ
    5. スタティック(静的)ストレッチ
    6. ダイナミック(動的)ストレッチ
    7. バリスティックストレッチ

    それぞれの方法には役割がありますが、特に重要なのが「アクティブウォーミングアップ」「専門的ウォーミングアップ」「バリスティックストレッチ」です。

    アクティブウォーミングアップ

    アクティブウォーミングアップは、簡単に説明すると"自分で体を動かして、自分で体を温める"ということです。当然といえば当然です。
    外的な刺激によって体を温める方法は、表面的かつ短時間しか効果が得られないため、スポーツ選手のアップとしてはオススメではありません。

    専門的ウォーミングアップ

    よりその競技の特性や動きを考慮した上でのウォーミングアップということ。
    野球であればキャッチボールをする。サッカーだとドリブルをする。バスケだとパス練習をする。
    このように全競技共通というより、その競技で使用する道具などを使用する場合も多い。

    バリスティックストレッチ

    いわゆる、「反動を使って体を動かす」ということです。
    リズムよく、少し弾みながら行うことが多く、サッカーでのブラジル体操などが有名ですね。
    反動をつけて行うことにより、柔軟性が上がり筋力発揮能力も高められる。
    ただし、反動をつけているのでケガをするリスクもある。そのため、効果としては高いがアップの序盤で取り入れることには注意したい。

    このウォーミングアップの種類に関しては、別の記事で詳しくご説明いたします。

    現役トレーナーからのプチアドバイス

    アップの実施時間に関して

    スポーツ選手がアップを実施する際の時間としては、だいたい平均して30分程度と考えるのが良いでしょう。ジムや自宅で筋トレをする場合は、10分程度ストレッチなどを行うようにしてください。
    あまり長すぎても疲れるし、短すぎても体が動かない。
    ただし、アップ時間をあまり長く取れない場合は、もう少し短めに行わなければいけないため、そのへんは臨機応変に対応しましょう。
    試合となればもう少しイレギュラーは多く、試合時間が前倒しになったり、逆に遅れたりすることも多々ありますので、その時々に応じて時間管理をする必要があります。
    季節でいえば、夏場は外気温も熱いためアップは短期集中でもいいですが、冬場は体を温めるのに時間がかかるため、少し長めにする方がいいですね。

    アップの強度

    アップの強度は「ややしんどめ」がいいでしょう。
    特に冬場は体が温まりにくいため、心拍数を上げるような強度の内容をチョイスし、体温をしっかり上げることが重要です。
    ただし、急激に最初から心拍数をあげてしまうと疲労感だけが溜まるため、あくまで徐々に強度を上げるようにしましょう。

    さいごに


    スポーツ選手だけでなく、筋トレなど体を動かす人は全員ウォーミングアップは必要不可欠です。ケガをしやすい人は、やはり「準備不足」「柔軟性不足」のことが多いです。実際に私がスポーツ整形外科に勤務していた経験からも、来院する人はこの傾向にあります。こういう人はだいたいアップやストレッチが嫌いです。みんな早く本題に移りたい気持ちが強いのです。アップが好きになるとまではいかなくても、ケガや効果のためにも重要性を理解して、しっかり取り組むことが重要になります。

    また、身体的な効果を上げるのはアップだけではありません。「トレーニング効果を上げる原理・原則」の記事も、あわせて参考にしてみてください。

    以上、みのっちくらぶでした。

  • 【硬い人必見!】なかなか効果が出ない人は試してみよう!ストレッチの効果を高める7つのポイント

    【硬い人必見!】なかなか効果が出ない人は試してみよう!ストレッチの効果を高める7つのポイント


    こんにちは、みのっちくらぶです。今回は、「ストレッチ効果を高めるポイント」として、お話していこうと思います。

    「ストレッチしてるけど全然柔らかくならんわぁ...」「ほんまにこれ効果あるんかなぁ...」「続けてたら、柔らかくなってくるもんなんかなぁ...」

    本記事は、こんなお悩みの方に対して、プラスαで効果を高めるためのポイントをお伝えいたします。

    本記事のテーマ

    1.体ってどうやったら柔らかくなるの?
    2.ストレッチを継続しているが、なかなか柔軟性がでない方へのアドバイス
    3.柔軟性がでない人がやってしまってる、ありがちな方法

    それでは、いきましょう。

    体が柔らかくなる仕組みに興味のない方は、効果を高めるポイントから読んじゃって下さいね。目次からシュッと飛べますので。

    体が柔らかくなる仕組みを理解しよう【筋肉の性質】


    まずは、体が柔らかくなるってどういうことなのか。その仕組みを簡単に理解しておきましょう。

    体が柔らかくなることとは?

    体が柔らかくなるということは、「筋肉」「腱」「関節」の3つが弛緩(緩んでる)状態にあるということ。逆に、体を柔らかくするためには、この3つにアプローチする必要があるということ。

    ここでは一番大きく関与する筋肉について解説し、この「筋肉」の柔軟性を出すだけでも十分体は柔らかくなりますし、結果的に「関節可動域」は拡大(動きが大きくなる)します。

    「関節可動域」についての詳しい記事はこちらから

    筋肉へのアプローチ方法

    1.マッサージなどを行い部分的にほぐす方法
    2.前屈や開脚などのストレッチで筋肉自体を全体的に伸ばす方法

    筋肉の性質について

    筋肉には伸び縮みする性質があります。伸ばす方法のことを「ストレッチ」と呼び、縮める方法のことを「トレーニング」と呼びます。


    筋肉は、イメージしやすく例えるとゴムみたいな感じです。ゴムも、伸び縮みするが、古くなったり硬くなると切れやすくなる。筋肉も伸ばしすぎると切れてしまいます。(いわゆる"肉離れ")

    はてなくん

    「じゃあ、あまりストレッチで伸ばしすぎない方がいいんじゃないですかー?」

    と思いますよね。大丈夫です。筋肉はそんなに簡単には切れたりしません。そこで大事な働きをしてくれるのが、筋紡錘腱紡錘(ゴルジ腱器官)です

    筋紡錘と腱紡錘について詳しく説明されてるサイトを見つけたので、興味のある方はこちらへ。
    専門家による話なので、一般の方には少し難しいかもですが…。

    簡単に言うと、
    【筋紡錘】筋肉が伸びすぎないように働くセンサー
    【腱紡錘】腱が伸びすぎないように働くセンサー

    筋肉も腱も伸び縮みする性質があるからといっても、当然許容範囲があるわけです。ゴムと同じように、ある一定範囲を超えると切れてしまいます。その許容範囲を超えないように働くのが"筋紡錘・腱紡錘"というわけですね。

    はてなくん

    せんせー!じゃあ、許容範囲内でしかストレッチできませんやん!

    大丈夫です。裏技があるんです。それが、「ゆっくりと伸ばす」ということです。

    急激に伸ばしたり、反動で一気に伸ばすと筋紡錘が働き「ちぎれるからこれ以上伸ばさないでー、縮めー」という命令を出す。これを専門用語で"伸張反射"といいます。(伸張反射を知りたい方は、以下を「こちら」ご参照下さい)

    例えば、長座体前屈で背中を誰かに押してもらって前屈するとします。押す人が急にガンッて押してきたら「イタタタァァー」てなって、前屈する人は上体を起こそうとしますよね?...それです。急に伸ばせば、反射として急に縮もうとする。これが筋肉の性質です。

    反射は、人体を守るために人間に与えられた特性です。余談ですが、例として
    ・熱いものを触ると手を引っ込めてしまう
    ・顔に物が飛んで来たらつい避けてしまう
    これも全部反射です。

    このような、筋肉の特性なども知識として覚えておくとよいでしょう。

    ストレッチ(柔軟性)の効果を高める7つのポイント

    1種目のストレッチ時間は何秒?(効果的なのは何秒すればいい?)

    1つの種目にかけるストレッチ時間は、約20~30秒といわれています。それは、筋肉は急には柔らかくならないからです。人間でいうならば、最初はガードが固いといった感じでしょう。

    人間も最初はガードが固くても、時間が経てば少しずつ心を開いていくもの。筋肉も、だいたい平均して30秒ほどキープしてあげると、少しずつ緩んできます。

    あくまで経験上の話ですが、実際ストレッチしてみると、やはり30秒は短いという印象があります。これは、私が今までに柔軟性を出すためのストレッチ指導や自分がストレッチを実践してきた印象です。なので、実際には50~60秒はキープしていただきたいです。

    ストレッチをする頻度(1日に何回/週に何回すればいい?)

    ストレッチで効果を上げるには、できれば毎日最低でも週3~4回は欲しいですね。1日のストレッチ回数としては、1回でもOKです。2回も3回もできるならなお良し。ポイントは、「なるべく回数(頻度)を多くする」ということです。

    じゃあ、月~水で1日2回ストレッチしたらOKなのか?→これも微妙です。残りの木~日が4日もあるので、4日も間を空けたらおそらくプラマイゼロでしょう。

    平均的には、1日置き、間が空いても中2日くらいにしておきましょう。でも理想は、何度も言いますが「毎日」ですよ。間が空けば空くほど、効果は低くなると思っていて下さい。勉強や筋トレなどと同じです。

    伸ばしてる筋肉を意識してみよう

    効果が感じにくい方は、狙った筋肉がしっかり伸びてるかを意識しながらストレッチをしてみよう。柔らかくて伸びないのは少しコツがいりますが、硬いのに伸び感がないのはおそらくしっかり伸ばせていません。もう少し強めに伸ばすか、やり方自体が間違っているかでしょう。

    人の体は作りがそれぞれなので、勉強通りにしてるけど伸び感がない場合は、伸ばしてる部位の角度をずらしてみるのもポイント。少しの差で、伸び方が変わってくる場合もよくありますよ。

    呼吸はゆっくりと(目安は、7秒で吐いて、5秒で吸う)

    呼吸は絶対に止めないように気を付けましょう。体が硬い人はストレッチをすると、「気持ちいい」より「痛い」が勝つと思います。

    痛いなーと思うことに意識がいくので、ついつい歯を食いしばって息が止まります。こうなると「逆に力が入る」という現象が起きます。

    やってる行為はストレッチ(筋肉を伸ばす)なのに、体の内部は力が入ってる(筋肉が縮んでる)。全く真逆の生理反応が起きるわけです。

    その反面、呼吸をゆっくりすることによって、リラックス効果が得られ、力が入ってしまう状態を抑えることができます。そして、リラックスできると副交感神経が優位に働き、さらに筋肉が緩みやすい状態を作り出します。

    呼吸の目安は「7秒で吐いて、5秒で吸う」です。


    正直なとこ、吸うの何秒、吐くの何秒、とかは人によって肺活量も違うため、きっちり決める必要はありません。「7秒と言われたからやったけど、苦しくなって息が荒くなる...」これだと意味ありませんよね。

    前述した、"リラックスする"ができず、苦しいので力が入ります。秒数はあくまで目安とし、苦しくない範囲で「ゆっくり」「長く」を心掛けて下さい。

    鼻と口での呼吸は、鼻から吸って→口から吐く、の方が力が抜けやすいです。これも同じく、鼻呼吸がしにくい人は、口呼吸で構いません。口だと大量の空気を出入りでき、力が入りやすいので、「細く」「長い」呼吸を心掛けましょう。

    反動はつけずに、ゆっくりと伸ばそう

    「筋肉の性質について」でお話したように、反動をつけたり、急激に筋肉を伸ばしたりすると、筋紡錘(筋肉が切れないように感知するセンサー)が働き、縮もうとする命令が出て(伸張反射が起きる)、筋肉を伸ばすどころか逆に筋肉が縮んでいくという現象が起きます。

    つまり、効果が出ないどころか、逆効果です。(あえて反動をつける方法はありますが、ここでは割愛します)。この筋紡錘のセンサーを出さないためには、「ゆっくと」「じわぁ~っと」伸ばして下さい。そうすれば、徐々に筋肉は安心して緩み始めます。

    じぃっとしてるのは苦しいかもですが、我慢できる範囲から行いましょう。

    ストレッチの強度はややきつめに(我慢できる程度で)

    ストレッチを行う際の強度は、「ややきつめ」を意識してみよう。筋肉の長さも硬さも人それぞれなので、一概に「これ!」という目印がないですが、感覚的には「これちょっと痛いなぁ~でもまだ我慢できるかぁ~...」がおススメです。

    ストレッチを行う際、硬い人は痛いところでキープするのが辛いですよね。だから、わりと安全圏のところでキープしてストレッチを行ってしまいます。

    最初は、まずストレッチ習慣を作るために、無理なく気楽にということで安全圏キープ(ちょっと伸びるな~)で大丈夫かと思います。でも、何週間や何ヶ月も実施していくと、「こんなに頑張ってるのに全然柔らかくならない...」と思うようになってきて、諦めるか飽きてきちゃいます。

    この原因は、実際やってることが"初期に習慣をつけるための安全圏キープ"をずっとやっているからです。気楽な安全圏キープでは効果としてはかなり弱く、効果を出せたとしてもかなりの長期間を要します。でも思考としては効果を求めてる。ギャップがありますよね。50m走をスキップしてるのに、「なんで7秒台で走れないの?」と悩んでるようなものです。

    なので、ストレッチ習慣ができて、さらなる効果を求めるならば「安全圏キープ」を卒業して下さい。そして、「ややきつめ」で、感覚的には「これちょっと痛いなぁ~でもまだ我慢できるかぁ~...」の強度で行ってみて下さい。


    ややきつめがおススメですが、無茶苦茶にやりすぎると筋肉を傷つけてしまい、本当に痛みに変わります。あくまで「我慢できる程度」もしくは「イタ気持ちい程度」でお願いします。

    ストレッチをする時間帯は?(朝?夜?お風呂あがり?寝る前?)

    時間に余裕があり、可能であれば"朝と夜の両方"した方がいいです。スポーツ選手のウォーミングアップとクールダウンのイメージと同じで、朝はこれから一日が始まる準備体操として行い、夜は一日の疲れを癒すために行うことが理想です。

    朝の起床時は体が固まってるものなので、朝に体の痛みをよく感じる場合は、起床時に布団やベットでストレッチをしてから活動する方がいいでしょう。

    よく、「お風呂あがりにした方がいい」とか言われたりしますよね。正直なところ、別にいつやってもいいですよ。お風呂あがりは、体が温まっていて筋肉が柔らかくなり、ストレッチがしやすくなります。ストレッチがしやすいということは、いつもより大きくストレッチをできてることになります。そう言った意味では効果を感じれてモチベーションにはなるかもしれません。

    しかし、翌日には元通りになっていることが多いため、特にこだわりすぎる必要はないかと思います。でも、継続することが大事になるので、「お風呂あがりにやる!」と決めてると、ルーティンになりやすいので、その点でもメリットはあるかもしれません。

    柔軟性がでない(体が柔らかくならない)人にありがちなこと


    体が硬い人は、ストレッチ(柔軟)をすることが嫌いな人が多い傾向です。だって痛いですからね。笑

    でも、柔らかくなりたくて、早く痛みから解放されたくて頑張ってストレッチを行ってると思います。そういう心理的側面も加わり、体が硬くてストレッチしてもなかなか柔らかくならない人がやりがちなパターンを、以下にまとめています。

    柔軟性が出ない人のパターン

    1.実施時間が短い(10秒程度で終わってませんか?)
    2.すぐに諦めてしまう(硬い人は、人一倍時間がかかるものです)
    3.反動をつけて行ってる(反動はつけず、静止して下さい)
    4.実施頻度が少ない(3日に1回、週に1回になってませんか?)
    5.強度が弱い(少し伸びる程度で静止してませんか?)

    ご自身のストレッチをもう一度見直し、上記のパターンに当てはまる人は、再度本記事の「ストレッチ(柔軟性)の効果を高める7つのポイント」を読み直してみて下さい。

    特に「強度」「頻度」「1種目の時間」は大事です。正直、この3つを意識するだけでも、ある程度は改善されます。あとのポイントは、副作用的な+α効果だと思って下さい。

    ストレッチを実施する際の注意点


    ストレッチを実施または継続するにあたり、以下の点に注意をしておきましょう。

    1. 「イタッ!!」というような鋭い痛みが出て、翌日も痛みが残る場合
    2. 「ブチッ!!」というような音が聞こえて痛くなり、翌日も痛みが残る場合


    上記2点に当てはまる場合は、しばらく中止してる方がいいと思われます。

    前述したように、筋肉はゴムみたいなものなので、ある一定を超えると切れたり、損傷したりする可能性はあります

    なので、硬い人は特に焦らずゆとりをもってストレッチ計画をしていきましょう。これはダイエットと同じです。

    健康になるためや、スポーツで怪我を予防するために行っているのに、ストレッチで痛めてしまうと意味がありません。注意をしながら正しく行いましょう。

    さいごに

    今回は、ストレッチを継続しているがなかなか体が柔らかくならない、という方に向けてお伝えしました。でもこれは、今からストレッチを始める初心者の方にとっても大事な知識となります。そして、ストレッチで柔軟性を高めることは、ケガを予防してパフォーマンスを上げるためには基本中の基本です。別の記事では、「ウォーミングアップの目的と効果」についても解説していますので、あわせて参考にしてみてください。

    一つでも「あ、これ抜けてたわ」と思う知識があれば、是非本日から実践していただき、さらに習慣化して継続をしていって下さい。

    とはいえ、ストレッチを習慣化したり継続するのって大変ですよね。そこで、ストレッチの専門書を読んで知識をさらに身に付けて実践するのが一番オススメです。

    私がオススメする本は「1分でみるみる細くなる!ストレッチ」

    著者はYouTubeでも人気の先生であり、簡単かつ写真を見ても内容が分かりやすかったのです。初心者の方にとっては十分オススメできる一冊となっています。専門書は手元にずっと残るので、サクッと読み返しができるので持ってて損はないですよ。

    以上、みのっちくらぶでした。

  • 体が硬いと怪我をしやすいのか?体が柔らかいと怪我をしにくいのか?【ストレッチの重要性について】

    体が硬いと怪我をしやすいのか?体が柔らかいと怪我をしにくいのか?【ストレッチの重要性について】

    こんにちは、プロスポーツトレーナーのみのっちです。
    今回は「ストレッチと怪我の関係」について解説いたします。

    スポーツをしてるグランドやトレーニングジムでも、ストレッチをしてる風景は一度は見たことがあるかと思います。しかし、体を動かしたり鍛えたりするのは好きでも、ストレッチは嫌い。という人は多く、実際に体が硬い人も多いのが現状です。

    ここで疑問に思うのが、「ストレッチって、そんな大事なん?」ですよね。
    本記事では、このような疑問を解決していきます。

    はてなくん

    ストレッチしたら、怪我しにくくなるん?

    先生

    もちろん!それについて勉強していこう!

    体が硬いと怪我をしやすくなる?

    結論、怪我をしやすいです。怪我をしやすい理由は2つ「関節可動域の低下」と「筋肉の柔軟性の低下」です。この2つについて解説していきましょう。

    関節可動域の低下

    はてなくん

    そもそも、可動域ってなんなん?聞いたことないわ。

    先生

    では、まず可動域について説明しましょう。

    関節可動域について

    以下、可動域についての定義を引用しております。

    各関節が運動を行う際の生理的な運動範囲。 身体の各関節が、傷害などが起きないで生理的に運動することができる範囲(角度)のことを示します。

    「引用:e-ヘルスネット(厚生労働省)

    んー...。ちょっと日本語が難しくてわからないですよね。笑
    簡単に言うと、関節の動く範囲(可動範囲)のことです。

    例えば、腕をバンザイしたとき、どこまで腕が上がるかは肩の可動域をみています。
    肘を曲げたときに、どこまで肘が曲がるのかは肘の可動域をみています。

    そして、各関節の参考角度より大きく動かることを可動域が大きい(広い)と言われます。
    逆に、参考角度より小さいことを可動域が小さい(狭い)と言われます。
    詳しい参考可動域の確認はこちらへ

    関節可動域の低下によるスポーツまたは日常生活や仕事での影響【シーン別】

    体が硬い(可動域が小さい)ことによる、スポーツでの影響シーン。

    • 野球で投げる時に、肩の回りが悪い
    • テニスのサーブやバレーのスパイクの時、肩が上がらない
    • サッカーでボールを取りに行く時、足が大きく前に出ない
    • 陸上短距離で、ストライド(歩幅)が狭くなる
    • 水泳の平泳ぎの時、肩が回らない  ...など。

    続いて、日常生活や仕事での影響シーン

    • 肩が上がらず、高いとこに置いてるものが取れない
    • 下半身が硬くてうまくしゃがめず、腰だけ曲げて物を取ったり、作業してしまう
    • 猫背姿勢でデスクワークを長時間して、背中が固まって腰が痛くなる
    • すぐに脚などがつりやすくなる  ...など。

    体が硬くなる(可動域が狭くなる)ことによって、代わりに他の関節が頑張って動いちゃう(代償動作)ので、代わりの関節に負担が集中して痛みに変わってしまうんです。

    例えば、高いものを取りたいが腕が上がらない(肩が硬い)ので、腰を反って無理やり腕を上げてたら腰が痛くなった。とか

    先生

    つまり、可動域が狭くなると、他の関節にも悪影響なんだよね。

    筋肉の柔軟性の低下について

    筋肉の柔軟性とはどういうこと?触ってみて柔らかいかどうかってこと?さっきの関節が硬いのと何が違うの?...と、たくさんの疑問の声が聞こえてきます。

    では、こちらを解説していきます。

    筋肉の柔軟性とは【関節可動域との違い】

    筋肉の柔軟性とは、その名の通り「筋肉が柔らかいかどうか」です。
    一方、関節可動域は「関節が硬いかどうか」です

    筋肉が柔らかいかどうかは、直接触ることが一番信頼性があり、簡単で分かりやすいです。
    疲れてる時とか筋肉痛の時に筋肉触ったことありませんか?
    その時「張ってるなぁ」とか「パンパンやなぁ」と感じたことありませんか?
    まさにそれのことです。

    でも、筋肉がある人は触ったらカチカチなもんじゃないの?と思いますよね。
    実はその想像は違うんです。

    一流のスポーツ選手の筋肉は、"発達しているが触ると柔らかい"んです。

    ただ、筋肉の硬さが原因で関節の可動域が小さくなる場合もあるため、全く関係ないわけではありません。

    筋肉の柔軟性低下によるスポーツまたは日常生活や仕事での影響【シーン別】

    筋肉の柔軟性低下によるスポーツでの影響シーン

    • サッカーでボールを取ろうと足を伸ばしたら、太ももの裏が痛くなった
    • 胸の筋肉を鍛えてパンパンになり、野球での投球で腕が回しにくくなった
    • 陸上のハードル競技で、飛び越える時に足を上げたら太ももの裏が痛くなった

    続いて、日常生活や仕事での影響シーン

    • 長時間のデスクワークで腰が硬くなり、動くと腰が痛くなった
    • パソコン作業など、指や手首を主に使っていたら、指や肘が痛くなった
    • 重いものをよく持っていたら、肩こりになった
    • 立ち仕事をしていたら、ふくらはぎが痛くなった

    これらは全て、筋肉の硬さや疲れによる影響が主な原因と考えられます。
    肩こりでも、「マッサージしたらマシになる」って方は多いですよね。
    硬くなっているから、筋肉や体は「疲れてるよ~ほぐして~」と言っているんです。

    人の体は全員違うので、肩こりでも全員が筋肉の硬さが原因というわけではありません。
    あくまで傾向ですので、実際に専門家にみていただかないと、その人の本当の原因は分かりません。

    体が柔らかいと怪我をしにくいのか?

    はてなくん

    じゃあ体が柔らかい人は怪我しにくいってことですよね?

    先生

    実はそういうわけでもなく、メリットとデメリットがあるんだ。

    体が柔らかいことによるメリットとデメリット

    基本的には体は柔らかい方がいいですが、体が柔らかい選手は絶対怪我をしないのか?
    それも勘違いです。そうだとすれば、バレリーナ・器械体操・フィギュアスケートの選手はほぼみんな怪我をしないことになります。
    でも、実際は練習をしているとどこかしらに痛みを生じることがあります。

    以下に、体が柔らかいことによるメリット・デメリットをまとめました。

    メリット

    1.体を大きく動かせる
    2.パフォーマンスアップにつながる
    3.トレーニング効果が高くなる
    4.怪我の予防につながる

    デメリット

    1.体をコントロールしにくい
    2.通常より多くの筋力を必要とする
    3.怪我をしやすい

    イメージとしては、体が柔らかい分大きく動いてしまうので、その大きく動く体を「制御」しなければなりません。

    例えば、足首が柔らかくて片脚で立ってもグラグラしてバランスが取れない。
    →グラグラする足首を「制御」しなければいけない。

    肩に関しても、柔らかい人は脱臼しやすいので、「制御」しなければいけない。

    この「制御」ができないと怪我につながるので、体が柔らかい人も怪我をしやすいことになります。

    細かく言うと、「体が柔らかい」と「関節が緩い」は別の表現になります。
    今回はまとめて同じ表現として説明してます。

    体が柔らかい人が怪我を防ぐにはどうしたらいいのか?

    前述のとおり、柔らかい人はグラグラしやすいので「制御」できることが大事です。
    では、どうすれば「制御」できるようになるのか?

    それは、筋力トレーニングをして、筋力アップすることです。

    グラグラする体を支えるのは筋肉の役割です。そのため、体が柔らかい人は、体が硬い人よりも筋力を増さなければなりません。

    なぜなら、グラグラしやすいからです。
    グラグラが減り、体を制御できるようになれば、怪我のリスクも下がることでしょう。

    はてなくん

    なるほど!じゃあ体が柔らかいから安心ってことではないんだね。

    さいごに

    結論として、体が硬くなるとやはり怪我をしやすくなります。しかし、体が柔らかいからといって絶対怪我をしないわけではありません。柔らかすぎるのも怪我の原因になるからです。そして、体が硬いからストレッチをしっかりしてるけど、全然柔らかくならない…。そんな人もたくさんいます。

    実は単にストレッチを行ってても効果は出にくいのです。そんな方は、「ストレッチで効果を高める7つのポイント」を参考にしてみてください。みなさんがよくやりがちな間違いや、効果的な方法論を解説しています。体のケアもしっかり行い、怪我をしにくい体を手に入れましょう。

    以上、みのっちでした。